スラブレン
施工方法
・開口1か所に対し、斜め筋を使用する場合と同じ鉄筋径のスラブレンを2枚使用します。
・スラブレンの配置は、主筋レベル(推奨)、または配力筋レベルで、かつコンクリートかぶり厚さを確保できる位置にセッ
トし、結束します。
・スラブ筋を切断する場合は、スリーブのかぶり厚さを確保できる位置で切断します。
※スラブレンは在来補強の斜め筋の代用品であるため、スラブ筋を切断した際の縦横の追加補強筋は、必ず別途配筋する
必要がありますのでご注意ください。
・スラブレンを連続して使用する場合は、スラブレン同士が重ならないように配置します。
ひび割れ実験
在来補強と溶接閉鎖型補強スラブレンの実大試験体を作成し、ひび割れの発生状況を約1年間観察した。在来補強と溶接閉鎖型補強は対称配置とし、ひび割れ補強筋以外の条件は同様とした。いずれも切断された主筋及び配力筋の本数分は、開口際に補強筋として配筋している。
【実験結果まとめ】
1.ひび割れ発生箇所は、それぞれ8か所中、在来補強は8か所全て、溶接閉鎖型補強は3か所であった。
2.ひび割れ幅は、在来補強で最大0.10㎜、溶接閉鎖型補強で0.04㎜であった。
3.ひび割れ長さは、在来補強で最長100㎜、溶接閉鎖型補強で最長50㎜であった。
4.溶接閉鎖型補強筋はコンクリート表面に近い位置(配力筋の位置)に配筋可能であるため、ひび割れの発生を抑える効果が
在来補強より高いと考えられる。
5.溶接閉鎖型補強筋はコンクリートの拘束効果により、ひび割れ幅やひび割れ長さを抑える効果が在来補強より高いと考えら
れる。