ダイヤレンNS
ダイヤレンNS 高強度開口補強金物
特長
(1)使用材料および開口位置の幅広い適用範囲
(2)斜め45°に配置された閉鎖型形状による高い補強効果
(3)高強度鉄筋で軽量コンパクトに組み立てられた製品、抜群の作業性
(4)一貫した工場生産による品質保証
(5)スリーブとの適正なかぶり厚さを確保
(塩ビ管(VP管/VU管)外径に対して40㎜)※600φまで
(6)縦並び連続開口の補強が可能
(7)降伏ヒンジを計画しない基礎梁や地下階の梁の端部小開口の補強が可能
基本事項
(1)コンクリート
Fc=21N/㎟~100N/㎟
(2)鉄筋
♢主筋
基準強度295~490N/㎟のJIS鉄筋、490を超え685N/㎟以下の大臣認定品
♢あばら筋
基準強度295~490N/㎟のJIS鉄筋、490を超え1275N/㎟以下の大臣認定品
♢ダイヤレンNS
KSS785-K(MSRB-0004),MK785(MSRB-0067)
貫通孔の適用範囲
(1)開口の形状は円形又は多角形とし、多角形の場合はその外接円を開口とみなす。
(2)開口径(H)はスリーブ外径とし、750mm以下でかつ梁せいの1/3以下とする。ただし、上下に複数の開口を設ける場合は当該複数孔の孔径の合計は梁せいの1/3以下とする。
(3)隣接する開口の水平及び鉛直方向中心間距離(L)は開口径の3倍以上とし、隣接する開口の径が異なる場合は両開口径の平均値の3倍以上とする。また、縦並び開口を設ける場合には、最大径の範囲内に複数孔を配置することとする。
(4)上下方向の開口中心位置は、梁せいの中心付近とする。ただし、へりあき(HC1,HC2)はダイヤレンNSの大きさ及びかぶり厚さを確保した距離とし、あばら筋の内側に施工することとする。
(5)梁端部の開口位置は梁のヒンジ部を避けるため、開口中心位置(L´)を柱際から梁せい以上離した位置とする。ただし、基礎梁の端部に開口を設ける場合は、「ダイヤレンNSを用いた基礎梁端部小開口補強の設計指針」に準拠する。
(6)縦並び開口を設ける場合の梁端部の開口位置は、開口中心位置(L´)を柱際から梁せいの1.5倍以上離した位置とする。
(7)開口1箇所につき使用するダイヤレンNSの枚数は2枚以上とする。
注)L'が梁せい以上確保できない場合の工法として、 Z-Mダイヤレン工法 があります。
ダイヤレンNSを用いた基礎梁端部小開口の設計指針
本評定(BCJ評定-SS0056-02)は基礎梁を対象としていますが、構造計算上地下部分として扱う地下階の鉄筋コンクリート造及び鉄骨鉄筋コンクリート造の梁に適用することができます。
(1)非降伏の鉄筋コンクリート造の基礎梁
非降伏の基礎梁とは、大地震時に設計上曲げ降伏せず、かつ、せん断破壊しない基礎梁をいう。
(2)有効な柱梁接合部に取り付く基礎梁
鉄筋コンクリート造の柱梁接合部に取り付く基礎梁を対象とする。壁式鉄筋コンクリート造の場合は、壁柱と基礎梁の接合部を鉄筋コンクリート造の柱梁接合部とみなす。
鉄骨造建築物の基礎梁は、告示※1に従って設計された柱脚(露出形式・根巻き形式・埋込み形式)または評定等を取得した柱脚工法の基礎柱型※2に取り付くものを対象とする。
木造建築物の基礎梁は、鉄筋コンクリート造の柱梁接合部または基礎柱型※2に取り付くものを対象とし、小規模木造の基礎梁(木造住宅等の布基礎及びべた基礎等の基礎梁)は対象外とする。
※1 平成12年建設省告示第1456号
※2 基礎柱型の配筋は、評定等を取得した工法を用いる場合はその規定に従うとともに、主筋及び帯筋が配筋されたものとする。
注)部材が(1)及び(2)に適合することを、構造設計者様が必ずご判断下さい。
使用材料の適用範囲
(1)コンクリート
Fc=21N/㎟〜100N/㎟
(2)鉄筋
◇主筋
基準強度295〜490N/㎟のJIS鉄筋、490を超え685N/㎟以下の大臣認定品
◇あばら筋
基準強度295〜490N/㎟のJIS鉄筋、490を超え1275N/㎟以下の大臣認定品
◇ダイヤレンNS
KSS785-K(MSRB-0004),MK785(MSRB-0067)
梁及び貫通孔の適用範囲
(1)梁せい(D)は750㎜以上とする。
(2)開口径(H)は350㎜未満かつ、梁せいの1/5以下とする。ただし、上下に複数の開口を設ける場合は当該複数孔の孔径の合計は梁せい(D)の1/3.75以下とする。
(3)柱際から開口中心までの距離(L´)は、梁せい未満かつ、開口径の1.5倍以上かつ、ダイヤレンNSのE寸法の1/2にダイヤレンNSの鉄筋の呼び径ddの1/2を加えた値以上とする。
(4)隣接する開口の水平及び鉛直方向距離(L)は開口径の3倍以上とし、隣接する開口の径が異なる場合は両開口径の平均値の3倍以上とする。また、縦並び開口を設ける場合は、最大径の範囲内に複数孔を配置することとする。
(5)へりあき(HC1,HC2)の最小寸法は、梁せい(D)の1/4とする。
ただし、複筋比γ≧0.6 かつ 引張鉄筋比pt≦1.0%を満足する場合、以下としてもよい。
・D/4>400㎜のとき、 HC≧400㎜
・H≦D/10かつH<150㎜のとき、 HC≧250㎜
加えて、ダイヤレンNSの鉄筋のかぶり厚さを確保するため、下式を満足することとする。
HC1,HC2≧(E-H)/2+dd/2+dw+tc
E:ダイヤレンNSのE寸法 H:開口径 dd:ダイヤレンNSの鉄筋径の呼び径
dw:あばら筋の呼び径 tc:コンクリートのかぶり厚さ(40㎜以上)
(1)柱際には、孔際あばら筋のほか、少なくとも1組の一般部あばら筋(第一あばら筋)を配筋する。
(2)孔際あばら筋は、一般部あばら筋と同径以上、かつ、同鋼種とする。


